長年大事に使用され、かなり傷みが出てきてしまっている打敷をお預かりしました。
お香の香りが染み込んでいて趣きを感じますが、このままでは使えません。
布が薄くなり破れてしまい、刺繍糸も弱っています。

そこで、紋のみ元のものを載せ替え、雲の部分は以前のデザインを参考に新たに刺繍しました。
紋の刺繍に使われている金糸は新しい刺繍糸と並べても違和感が少なくなるように、
汚れを落とししっかりと磨きました。

預かりした打敷ひとつひとつの傷み具合にあわせて最適な修復方法を提案させて頂きます。
お客様のご意向・ご要望にしっかりとお答えできるよう、
職人一同、より一層技術を高めてまいります。