緑色の布地に剣に巻き付いた龍が刺繍された打敷です。
目玉の部分は紙のようなハリのある素材で作られています。
他にも舌が別珍のような布地であったり、眉の部分の糸が毛糸のようであったり、
温かみのある素材が使われていることから冬にかける打敷として製作されたのかもしれません。
毛糸のような糸は絹糸で刺し直し、金糸は古いものを綴じ直しました。
雲の中の白地も塩瀬に替えることで、緑色の布地と統一感をもたせました。
稲妻の先のほつれたところは一度修理されていましたが、
熟練の職人が綴じ直し、鋭さを取り戻しました。