【染めと刺繍の花車】

大きな袱紗でしょうか。

こちらは安政二年(1855年)のものだそうです。
糸痩せ、日焼けはあるものの163年前のものとは思えないほどの美しさです。

花を束ねたときの影になる花弁を藍色の染めで表現しているようにみえます。
同じ藍でも濃淡をつけて染めてあり、職人のこだわりを感じます。

補整後の写真です。
今回は載せ替えではなく修理のみのご依頼でしたので、
糸痩せやほつれのある部分を刺繍していきました。

欠損していた黒を埋めて、ほどけていた金糸を綴じ直すだけでもかなり印象が変わります。
古いもので地布が弱っていることもあり、作業は慎重に行われました。

最後に、私が1番惹かれた金糸の瓶です。
技がちりばめられていて、見れば見るほど発見があります。

修理を経てまたこれからも大切にされますように。